皆さんこの病名、聞いたことありますか?
「じかかんさせい」皮膚炎と読みます。
以前に森三中の大島さんの旦那様である鈴木おさむさんが、この病気にかかったと発表してニュースになったことがありました。
私も不運にも離婚準備中になってしまったこの病気。
離婚準備と激しい痒みのダブルパンチで、もうほんとうに辛かったです(;_;)
離婚準備の中で何が1番辛かったかと聞かれたら、この病気にかかった事です。
自分が診断されるまでは聞いたこともなかったこの病名。
私は完治するまでに2か月もかかって、1か月もの間通院しました。
想像を絶する痒さと、辛かった心境や治るまでの経緯を下記に書いてみました。
目次
どんな病気?自家感作性皮膚炎の特徴
まずはどのような病気なのか、簡単にご紹介します。
- 一番の特徴は強烈な痒み(後述しています。)
- 最初は小さな赤い丘疹から、少しずつでこぼこの赤い発疹に進化して痒みも増していく。
- 近くにできた発疹同士がつながって大きな発疹になるととてつもなく痒い。
- 掻けば掻くほど全身に散布疹が広がっていく。
- 原因やきっかけは様々。
アトピーやかぶれ、虫刺されや火傷など、いろいろな皮膚炎がきっかけで発症する。 - 最初にできたもとの皮膚炎(原発巣)をまずは治さないといけない。
- 治療法はステロイドの軟膏・飲み薬、抗アレルギー剤、痒み止めなどを服用する。他には生活習慣の改善や漢方などもある。
- 全身に発疹が広がってしまうと治るまでに時間がかかるので、早い段階での治療が望ましい。
- 発疹が引くにつれて皮膚が剥がれていく。
(頭皮にできた発疹の皮がめくれだした時、フケのように見えるのがとても嫌で、必死に取り除いていました。) - 発疹が引いても跡が残る場合がある。
(私は炎症がひどかった部位は跡が残ってしまいました。) - 人によっては完治するまでに数年かかったり、再発することもある。
【自分の家(体内)で感作してしまう性質の皮膚炎】
漢字からもこのような意味かなぁと、私が勝手に解釈しているのですが。
この病気は最初にできた皮膚炎が何らかの原因で炎症を起こし、その後に体中に発疹が広がっていきます。
後から広がっていく皮膚炎は文字通り、自分の体内でのトラブルが原因で広がっていくような感じです。
発症のメカニズムはまだ解明されていないそうで、免疫反応の異常、アレルギー反応だと考えられていますが、私もそうだと思います。
あくまでも実際に体験した私が色々調べたうえでの個人的見解ですが、最初にできた皮膚炎(私の場合はおでこの火傷)が何らかの理由(細菌感染や免疫力低下、ストレスなど)で重症化してしまい、細菌や炎症によって作られた物質(変性たんぱく等)を体が異物と判断してアレルギー反応を起こし、体の他の場所にも発疹ができていく。
まるで自分の体が自分自信を攻撃して、それが発疹として症状に出て、次第に体中に広がっていく、という感覚でした。
検査方法はなくて、私の時もすぐには判明せず、先生も経過を観察しながら何回目かの診察で「これは自家感作性皮膚炎ですね。」と病名を告げられました。
長ったらしい聞きなれない名前を言われた時、覚えられなくて何度も聞き返しました。
強烈な痒み
もう何が辛いかというと、
とにかく痒すぎるのです!!
痒すぎて頭の中が痒みでいっぱいになって、平常心でいられない。
夜も痒さのせいでなかなか寝付けない。
あまりの痒さにイライラして、子どもにまで当たってしまう。
家事も育児も必要最低限しかこなせない。
めちゃめちゃ生活に支障があるレベルです。
心身ともにおかしくなって、気違いになりそうでした。
この世にこんな痒みがあったのか・・・とびっくりしました。
人間痒すぎるとこんなに頭がおかしくなってしまうんだなぁと。
言葉で説明するのが難しいのですが、例えば虫刺されの場合、「痒い」と感じても、何とか掻かずに我慢することができますよね。
だけどこの皮膚炎の痒みはとても我慢できるレベルではなくて、どうしても手がいってしまう、掻かずにはいられないくらいの尋常じゃない痒みでした。
私の体感的には、虫刺されの100倍くらい痒かったです。
そんなレベルの発疹が一つだけでも痒いのに、何個も何個も体中に広がっていって、冗談抜きで鬱になりそうでした。
「そんな大げさな!ちょっと盛りすぎやろー!」
と思われたかもしれません。笑
でもこれは経験した人なら共感してもらえると思うのですが、もうマジで辛いです(;_;)
治った今だから(笑)なんてつけられますが、当時は耐え難い痒みのせいで、もう生きているのが疲れたと感じていたほど(;_;)
当時ネットで調べまくっていろいろな方の体験談を読みあさっていましたが、皆さんも同じくひどい痒みに耐えていて悩んでいて・・・読んでいて辛くなる投稿ばかりでした。
今さらだけど離婚を考え直そうか・・・
でも大嫌いな旦那に、
『痒いので離婚を考え直して下さい。』
なんて口が裂けても言いたくなかったので(笑)、ひたすら痒みに耐えることにしました。
私の場合は先生の指示通り痒み止めを飲んでも、効いている実感はあまりありませんでした。
自家感作性皮膚炎になったきっかけ
▪私の場合は火傷がきっかけでした
思い当たるのはおでこの火傷です(笑)
ある朝、ヘアアイロンで前髪の寝癖を直していたんですが、ドジな私はおでこに「ジュッ」とアイロンを当ててしまったんです(;_;)
でもこんな事は今までに何回もあるし(学習能力ないw)、そのうち治るだろうと放置していたんですね。
そしたら治るどころか数週間後、火傷の跡の近くに新たな赤い発疹ができているのに気付きました。
そしてなぜか新しい発疹には痒みがある・・・
くらいに思いながらそこまで気に留めず、そのまま放置していました。
放置している間にも痒いからよく掻いていたんです。
その時は掻いたら発疹が広がっていくなんて知らずに・・・恐ろしい。
▪火傷から皮膚炎に発展した理由は、多分旦那によるストレス
今思えば小さな火傷なんて今までに何回もしていたし、自然に治っていました。
なのにこの時ここまで重症化してしまったのは、当時は離婚準備中で大嫌いな旦那とたくさん話し合いをしないといけなかったので、その多大なストレスで心身ともに弱っていたからかな、と思っています。
ステロイドを塗っても飲んでも効果はいまいちだったのが、最後の受診で一番強力なステロイドが出され、それと同じタイミングで離婚の話し合いが一段落して・・・。
旦那と話さずに済むようになってようやく、徐々に湿疹が引いていったのです。
湿疹がおでこから全身へ広がった経緯
掻いていたせいで赤い発疹がおでこを中心に増え始め、最初は「蕁麻疹かな?」くらいに思っていたのですが、おでこ一帯から眉あたりまで広がって痒みも増してきました。
と思い、ようやく皮膚科に行きました。
時すでに遅しですが(^_^;)
皮膚科でもらったステロイドの薬を指示通り塗ったり飲んだりしているのに一向に良くならず、その後もどんどん勢力をつけておでこから眉、頬、もみあげや耳に広がり・・・
だんだんと顔のほうに降りてきて、この時点で顔面の左側が赤ら顔のようになって腫れているようにも見えました。
前髪とマスクで隠しながらパートは休まずに行っていましたが、マスクだけでは隠し切れず、他のスタッフに、
「旦那に何かされたの!?」
と心配されたほど(^_^;)
なぜかパート中は仕事に集中していたせいか痒み止めの薬が効いているのか、何とか痒みに耐えられたので助かりました。
そして当時離婚の話し合いでしか口をきいていなかった旦那からも、驚きを隠せない様子で「その顔どうしたん?」と聞かれました。
と言いたかったですが、無駄な会話はしたくなったので、「何でもない。」とだけ返しました。
最初は顔だけに収まっていた発疹が、だんだんと頭皮や首へと広がっていきました。
頭皮に広がったときは焦りました。
薬は塗りにくいし、炎症の具合も見えにくいし、それでいて痒い。
外で頭を掻きづらくて困りました。
そのうち腕や足など離れたところにも発疹が出るようになりました。
体内の悪さをしている物質が血流に乗って移動しているのだなと思いました。
自分の体が見えないものに侵食されていく感じでとても恐ろしかったです。
辛さのあまりお風呂場でよく泣いていました
毎日毎日痒くて辛い日々。
当時の私は気を抜いたら泣いてしまいそうな状態でした。
でも子ども達の前では泣きたくなかったので、いつもお風呂場で泣いていました。
シャワーを浴びるたびに体に新しい発疹を見つけては泣き、一つ治ったと思って喜んでいたらまた別の場所に新たな発疹ができているのを見つけては泣き。
新しい発疹ができたらその炎症が引くまでに私の場合は2,3週間かかっていましたから、
「やっとここ治った!」
と思って希望の光が差しても、また違うところにすぐ新しい発疹を見つけて、
「あぁ。次はこの発疹としばらく長いお付き合いだな。」
と一気にどん底へ落とされます。
もうこの病気のせいでメンタルめちゃくちゃ弱っていました。
発疹が広がる一方でいつ治るか分からない、もしかしたら何年も治らないかもしれない、体中跡だらけになるんじゃないか・・・
とネガティブな思考に陥っており、せっかく離婚してストレスから解放されるハズだったのに何で・・・(;_;)
とお先真っ暗状態でした。
離婚を決心した時の気合いはどこへやら、という感じ。
痒みをおさえるためにした事
▪アイスノンで冷やす
一番痒みを抑えられたのはアイスノンで、家にいる間はひたすら冷やしていました。
片手で顔に当てて、もう片手で体のあちこちに順番に当てるという感じで、両手がふさがり動けなかったです(^_^;)
あっちを冷やしてこっちも冷やしてと手が忙しかった。
この時ばかりはあの手がいっぱいある仏像、千手観音になりたいと思いました。
アイスノンを当てている瞬間は冷たさが勝って痒みが消えるのですが、アイスノンを離して皮膚が常温に戻った瞬間一気に痒みが押し寄せます(>_<)
アイスノンが溶けてきて柔らかくなったら効果がなくなるので、頻繁に交換していました。
ケーキ買った時に付いているあのミニサイズのアイスノン、いっぱいとっていてよかったー!!とその時は思いました。
▪熱々のタオルやシャワーを当てる
アイスノンの次に効果があった熱々のタオル。
濡らしたタオルを電子レンジで熱々に温めて発疹に当てると、熱さが気持ちよく感じて痒みが少しの間なくなりました。
だけど温める手間がかかるので、すぐに対処できるアイスノンでいつもしのいでいました。
お風呂の時に痒みで耐えられなくなったら、一番高い温度のシャワーをかけていました。
▪つねる、強く押さえる、掻きむしる
これはしないほうがいいのですが、外出中などアイスノンがすぐに用意できなくて、どうしても痒みに耐えられない時はもう手がいってしまいます。
刺激した後はしばらく痒みが消えますが、時間がたったらまた痒くなります。
刺激を与えると炎症がひどくなるのでよくないのですが、その場しのぎでも痒みを抑えないと気がおかしくなりそうでしたので。
▪早めに寝る
寝付くのは大変でしたが、一旦寝てしまえば痒みを感じなかったので、
と毎日思っていました。
(寝ながら掻いていたのかは寝ているので分かりません。)
たくさん助けてくれた娘に感謝
私が痒みでふさぎ込んでいた頃、娘も状況を理解していて、
「ママ痒い?大丈夫?」
といつも心配してくれました。
発疹の様子を一緒に観察してくれたり、アイスノンが溶けてきたら冷凍庫まで行って新しいアイスノンへせっせと交換してくれました。
家事も率先して手伝ってくれたり、どれだけ娘の存在が励みになったか、優しい娘に感謝しかありません(;_;)
ただでさえ夫婦間ぎくしゃくしていて家の雰囲気が悪かった時に、さらに余計な心配をかけてしまったこと、申し訳なかったなと思います。
痒さで病みそうになるこの病気、離婚するまでに無事に治って本当によかったです。
もし治らないまま離婚していたら、新生活の準備どころではなく、耐え難い痒みに追われて心が病んで、子ども達にも迷惑をかけていたと思います。
治ったけど跡は残ってしまった
残念なことに特に炎症が深かった腕や足の数か所は跡が残ってしまいました。
でもこの跡を見るたびに健康のありがたみを思い出すし、
と、なぜか前向きな気持ちになれます。
顔に跡が残らなくてよかったと前向きに捉えて、離婚と強烈な痒みを乗り越えてレベルアップできた勲章ということにしておきます。
今現在治療中の方や、周りにこの病気にかかっている人がいる方へ
今現在も、この病気に苦しんでおられる方がいると思います。
同じ辛い体験をした者として、今もどこかでこのひどい痒みと戦って耐えている人がいると思うと、どこの誰だかわからないのに勝手に心配になります。
長い道のりかもしれませんがいつか治ると信じて、諦めずに治療を続けてほしいです。
1日も早く症状が治まりますように。
体質や症状、原因によってその人に適した治療があると思うので、今の治療でなかなか効果が出ない場合は、セカンドオピニオンを考えるのもいいかもしれませんね。
そしてもし、ご家族や友人でこの「自家感作性皮膚炎」にかかっている方がおられたら、できうる限り支えてあげてほしいです。
痒さが紛れる手助けをしたり、言葉がけ、気遣い、何でも励みになると思います。
私はまだゆるくパートをしていただけなので、治療中もほとんど家で過ごすことができましたが、外でお仕事をされながら会社を休めずに治療をされている方にとっては、とても残酷な病気だと思います。
この病気に限らず強い痒みを伴う病気は本当に心がすり減っていくので、周りの支えはとても励まされます(;_;)
私は当時、娘がいろいろ助けてくれたことが心の支えになって、心まで病まずに済みました。
まとめ 『健康は大事!!』
この病気が治った時に強く思ったこと。
家族が健康でいられることに感謝しよう。
健康への意識をもっと高めよう!
ただ、あまりに辛かった出来事だったのでトラウマが残ってしまい、今でも体にちょっとしたできものができただけで、
とびくびくしてしまうようになりました(^_^;)
そこから発疹が広がっていないか体中観察してしまいます。
幸いにも、今のところは再発せずに過ごせていますが。
離婚してからは旦那というストレスが減ったおかげか、大きな病気はせずに済んでいます。
あのまま離婚せずに耐えていくことを選んでいたら、ストレスが蓄積されていつか心身ともに壊れていたかもしれません。
ストレスは体によくない!!
皆さんも可能な限りストレスを減らして、健康第一で過ごしてくださいね!
そしてもし、皮膚に炎症が起こった時の治りが遅かったり、身に覚えのない湿疹が体に広がっているのを見つけたら、迷わずにすぐに受診してほしいです。
もしこの病気に進展してしまったら、一度広がってしまうと取り返しのつかない、ひどい痒みに悩まされますので(>_<)
以上、自家感作性皮膚炎のお話でした!
長くなりましたが最後まで読んでいただき、ありがとうございましたm(_ _)m
初めまして!
私も今日皮膚科に行き自家感作性皮膚炎と診断されました。
家に帰って調べてみると、こちらのブログを発見し、とても共感しました、、、
私の場合コロナウイルスのための自粛疲れ、ストレスからかと、、
今は顔の目周りに出てきてしまい、後が残るのではないかととてつもなく心配しています。
これから長く付き合っていかなければならない病気ですが前向きにがんばっていきたいとおもってます。
初めまして!
返信が遅くなりすみません!
自家感作性皮膚炎の診断だったんですね。
自粛、思っている以上に相当なストレスがかかりますよね。
ストレスが体にもよくない事が、私もこの病気になってよく分かりました。
私も顔にできましたし、当時は同じように跡が残るかの不安でいっぱいだったので、お気持ちとてもよく分かります。
私の場合ですが、跡が残ったのは足くらいで、その跡も3年もたつととても薄くなってきました。
顔はきれいに消えたので、Mihooさんもどうか治る事を信じて頑張ってほしいです。
掻いてしまうと炎症が広がり治りも遅くなるので、なるべく冷やすなどして痒みを逃がして炎症が治まるのを待つことができれば、と思います。
ただ痒みのレベルがものすごくて、掻かないという事がとても忍耐がいりますよね。
でも前向きに頑張っていくというMihooさんの一文を見て、Mihooさんならきっと大丈夫だと感じました!
同じ病気を経験した者として、応援したい気持ちでいっぱいです。
どうか早く治ることを願っています。
治ったということですが、具体的ににどのような経過で完治されたのか教えていただきたいです。
現在、1年以上、痒みに悩まされており、皮膚科なかも5件以上、ステロイドの塗り薬、飲み薬、漢方など試しておりますが、一向に良くなりません。どのような、処方があったか、生活改善方法など可能な限りで教えていただきたいです。